1981年の洋楽 名曲50選!
Blondie ''Rapture''
ニューヨーク出身のバンド、ブロンディが1981年に発表し、全米で2週連続1位を記録したヒット曲です。
1970年代後半に、黒人の貧民層が住むニューヨーク州のスラム街、ブロンクスで誕生した文化が、「ヒップホップ」です。
誕生して間もないそのヒップホップを一早くロック・バンドが導入したという意味でも、重要な名曲です。
曲の中盤から最後にかけて、女性ヴォーカルのデボラ・ハリーによるラップが占めております。
よって、この曲が初めて全米1位を記録したラップ・ソングとなりました。
曲調はブロンディお得意のファンキーなディスコ調で、ベルの音色が良い味を出しています。
ミュージック・ビデオにはニューヨーク出身の伝説の画家、バスキアが出演しています。
Tom Tom Club ''Genius Of Love''
トーキング・ヘッズのティナ・ウェイマス(ベース)とクリス・フランツ(ドラム)が結成したトム・トム・クラブです。
2人は夫婦で、ヴォーカルはティナが担当しています。ギターはキング・クリムゾンのエイドリアン・ブリューが担当。
トーキング・ヘッズが培ったアフリカン・ビートを基調に、ファンクやレゲエ色を強く打ち出したサウンドで、
パーカッシブでキュートな音楽性はあまりにも唯一無二で、未だカルト的な人気を誇っています。
この曲が現代に至るまでサンプリングされた例はあまりにも多く、ヒップホップやR&B界隈で大きな影響力があります。
その中でも著名なのは、マライア・キャリーが1995年に発表し、8週連続1位を記録した「Fantasy」でしょう。
また、2022年には女性ラッパーのラトーによる「Big Energy」でもサンプリングされ、全米3位を記録しています。
Men At Work ''Who Can It Be Now?''
AC/DCやエア・サプライ、INXSと共にオーストラリアを代表するバンドが、メン・アット・ワークです。
オーストラリアから世界進出し、英米でも大成功を収めた初期のバンドとして、重要です。
ヴォーカルの淡々とした歌声に、レゲエを導入してリラックスされたサウンドが特徴です。
夜遅くに誰かがドアをノックして来て「この時間に誰なんだよ」と歌われる怒りの曲ですが、
サックスのメロディがクールで、心地よいナンバーに仕上がっています。
オーストラリアでまず大ヒット、アメリカでは遅れること1982年10月に全米1位を記録しています。
Men At Work ''Down Under''
続いてもメン・アット・ワークです。こちらはさらに大ヒットしました。
「ダウン・アンダー」とは、世界地図で見ると真下にあるオーストラリアを表しています。
歌詞では、世界中を旅するオーストラリア人と旅行中に出会う人達との出会いが描かれていて、
「女が魅力的で男は略奪する場所」「ビールが流れ、男たちの嘔吐で溢れている」などと言われ、
さらに、アンダーとサンダーで韻を踏んで、「雷が見えるかい、さっさとここから避難しな」と貶されます。
オーストラリアの俗語がたくさん登場し、オーストラリア鈍りのきつい発音でこれが歌われます。
愛国心とも冷笑的ともとれる皮肉たっぷりの歌詞、そして印象的なフルートの音色が特徴です。
しかし、オーストラリアでは1位を記録し、今や国民的な名曲として親しまれています。
1983年にはアメリカでも4週連続で1位を記録し、1983年度の年間チャートでも4位を記録する大ヒットとなりました。
コミカルな内容のミュージック・ビデオでは、ほぼ歌詞の通りに物語が進んでいるので、必見です。
以上の2曲で、メン・アット・ワークは世界的な人気を獲得し、1983年度のグラミー賞最優秀新人賞にも輝きました。
1981年のアルバム「Business as Usual」は全米全英共に1位を記録し、日本でも3位を記録しています。
ところが、1985年にバンドは解散。その後は定期的に再結成を果たしていて、近年もまだ活動を続けているようです。
Duran Duran ''Girls on Film''
80年代に熱狂的な人気を集めたデュラン・デュランは、この年にデビューを果たしました。
デュラン・デュランが注目されたきっかけが、この曲のミュージック・ビデオでした。
セクシーな女性が続々と登場し、リングで力士と相撲したり、馬に変身した男性に跨るなど、過激な内容です。
ビデオには修正版の「デイ・ヴァージョン」と無修正ヴァージョンの「ナイト・ヴァージョン」が存在します。
無修正版では、露出が激しく性描写を強調した内容となっており、これが検閲に引っ掛かり、問題になりました。
この出来事が話題となり、イギリスでは全英5位を記録、全米ではチャートインを逃したものの、MTVで大衆の注目を集めました。
The Human League ''Don't You Want Me''
男性ヴォーカルのフィリップ・オーキーと女性コーラス2人で結成されたイギリスのポップ・グループが、ヒューマン・リーグです。
シンセサイザーによるデジタル・サウンドとスタイリッシュなポップ・センスで、80年代に大きな人気を獲得しました。
全英5週連続1位、全米3週連続1位を記録する大ヒットとなったこの曲はグループの代表曲です。
歌詞は、カクテルバーでウエイトレスとして働き、5年後にスターとなった女性と、その女性を見出した恋人のスカウトマンとの対話形式。
自分の貢献を忘れて見捨てるだなんて卑怯だと訴える男性と、貴方なしでも自分の力で素晴らしい世界を生きていけると言い張る女性。
歌詞だけでなく、サウンド自体も緊迫感が漂っていて、ポップさと相まって魅力的なサウンドに仕上がっています。
Soft Cell ''Tainted Love''
イギリスのシンセ・ポップデュオ、ソフト・セルの代表曲。全英1位、全米8位を記録。
1964年にグロリア・ジョーンズという女性歌手が発表した楽曲をカバーしています。
ミュージック・ビデオの世界観はひたすら謎深いですが、不気味なピコピコサウンドが癖になります。
2001年に、マリリン・マンソンがカバーしたことで、再注目されました。
Depeche Mode ''Just Can't Get Enough''
ニューウェイヴ・シーンを牽引するバンドとして、欧米では現在でもスタジアム級の人気を誇る、デペッシュ・モードです。
日本での人気が今ひとつ低いのが、どこか惜しいですよね。
デビューを果たした1981年に発表され、全英8位を記録、バンドの代表曲の1つとされています。
バンド形式ですが、ミュージック・ビデオからも分かる通り、ヴォーカル以外全員がシンセサイザーを弾いています(笑)
陽気ながら無機質なデジタルサウンドと、''I just can't get enough''と繰り返されるポップなメロディが特徴的です。
この曲のソングライターはヴィンス・クラーク。バンドの大半の楽曲を書き上げる中心人物でしたが、
この曲の発表直後に脱退。その後はヤズーやイレイジャーを結成し、いずれも大成功を果たします。
The Police ''Every Little Thing She Does Is Magic''
順調にヒットを重ね、人気全盛期を迎えていたザ・ポリスです。この曲も全英1位、全米3位を記録。
「彼女のするどんな小さいことも魔法なんだ」と恋のドキドキ感を歌ったラヴソングです。
ピアノやシンセサイザーの音色が次々と重ねられていくドラマティックなサウンドが魅力的ですよね。
幅広い音楽性や卓越した演奏力が、パンク・ムーヴメントから登場したとは信じ難い、さすが鉄壁のトリオです。
Rush ''Tom Sawyer''
鉄壁のトリオといえば、カナダ出身のハード・ロック・バンド、ラッシュも3人で演奏しているとは思えない程、密度の濃い演奏を繰り広げます。
1981年に発表されたアルバム「ムーヴィング・ピクチャーズ」は全米3位・全英3位を記録するベストセラーとなりました。
ギター、ベース、ドラムスが織りなす演奏技術には舌を巻きますが、宇宙的なシンセサイザーのサウンドも病みつきになります。
この曲では8分の7拍子という変拍子が使用されているようで、その複雑なリズムも魅力的です。
The Stranglers ''Golden Brown''
ザ・ストラングラーズは、イギリスのパンク・ムーヴメントから登場するも、格調高く知性に溢れ、夢幻的と言える独特な音楽性が多くのロック・ファンの心を捉えました。
全英2位を記録するヒットとなったこの曲は、ハープシコードによるバロック調の音色と、ワルツのリズムが印象的なナンバー。
一定のリズムとメロディが続き、ワルツは3拍子ですが、途中で4拍子を挟んで変拍子となるあたり、癖が強い1曲です。
Dire Straits ''Romeo and Juliet''
フォークやカントリーなど、土着性のある渋い音楽性ながら、80年代に大きな成功を収めたイギリスのバンド、ダイアー・ストレイツです。
「ロミオとジュリエット」を題材にしたこの曲では、6分に渡り、ロミオのジュリエットに対する恵まれない恋心を描いています。
タイミングのすれ違いや自分を踏み台にされたことに対し、ロミオは延々と恨み節を綴りますが、それでもジュリエットに対する恋心は変わらない。
ヴォーカル&ギターを担当するマーク・ノップラーの渋くも情熱的な弾き語りに、胸が熱くなります。